掲載日:2025.7.3
過酷な現場に耐えるタフな記録計、新型メモリハイコーダ MR8848を発売
日置電機/HIOKI メモリハイコーダ MR8848
メモリハイコーダMR8848はインフラ現場での安全な測定を目的として設計されています。 入力端子間が絶縁されているため、商用電源や制御回路、センサー信号といった異なる電位の複数系統でも、短絡事故の危険を避けて安全に同時計測が可能です。 また、高速なサンプリングスピードとトリガ機能により、電源電圧の低下、UPSの切り替え、発電機の負荷遮断時の応答など、突発的な波形も確実に記録できます。
通信インターフェースとして1000 BASE-T LAN通信やUSB 3.0への対応による通信速度の向上、また大容量の1 TB SSDやリアルタイム保存機能をオプションに加えることで、長時間・高速測定のデータをデジタル記録可能です。
MR8848は、電力設備の点検、輸送システムの診断、電気インフラの故障解析といった、あらゆる用途において安全で信頼性の高い波形記録を提供します。 妥協のない正確な結果を求められる技術者にとって、MR8848は信頼できるツールとなることを目指して開発されました。
製品紹介動画
主な特長
- 衝撃に耐える堅牢性と、持ち運びやすいフォルム
- チャネル間絶縁による安全な測定
- アナログ最大32chにより、他現象を同時記録
- 大容量メモリによる長時間記録
- 数値演算や波形による判定機能
- プリンタ (別売オプション) を搭載して現場で波形を確認
主な用途
UPS動作試験
UPSの動作試験では、意図的に停電状態を作り出し、UPSがどれだけ迅速に切り替わるかを確認し、バックアップシステムの正常性を検証します。MR8848は、単相および三相の電源ラインにおいて高速な過渡応答を記録できます。
水力発電の負荷遮断試験
発電機の負荷が突然遮断された状況を模擬し、正常に稼働が停止するかを検証します。電圧、タービンの回転速度、圧力、バルブ動作など多くのパラメーターを同時記録し、負荷の喪失から規定の時間内にタービンが正常に停止することを確認します。
高圧回路遮断器のタイミング評価
変電所など送電系統の遮断機が動作する際、三相各接点の応答時間差が規定内におさまっているか確認します。時間差の自動演算機能により測定後すぐに数値を表示させることができます。
鉄道車両診断
実際の運転条件下での鉄道車両の性能を評価します。製造された車両の走行試験時にモーター電流、ブレーキ圧力、異常振動など複数のパラメーターを測定し、安全で効率的な運行を保証します。